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 「経営理念」の作り方

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会社設立、独立、起業、開業と新会社経営
第28号
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こんにちは。行政書士の井藤です。 メールマガジンを御購読頂きましてありがとうございます。
当マガジンでは、「将来の独立、開業、起業を考えている方」、「既に起業準備に入っている方」、「起業後まだ日が浅い方」、「新規事業を考えている方」その他、「起業と経営に興味のお持ちの方」を対象に、起業や会社経営に役立つ、実践的情報を発信して行くことを目標としています。

今回は、「経営理念」の作り方について考えてみたいと思います。

◇第28号のメニューはこちらです
(1)「経営理念」の作り方
(2)編集後記

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(1)「経営理念」の作り方

■経営理念の重要性
■前回は「経営理念の意義」について考えました。
「経営理念」とは、「社長の事業への思い」であり、「なぜ、この事業をするのか。」「自社の存在意義」のことです。
現代において、企業が「存在」する為には、「存在意義」が問われています。
「なぜ、あえて、今、当社が必要なのか?」を示すことのできない会社は、存在できない時代になって来ているのです。

■経営理念の形式と内容
経営理念には、特に決まった形式がある訳ではありません。
どのような形式で、「経営理念」を考え、表現しても全く自由です。
しかし、どのような内容を含めるべきかについては、ある程度普遍的なところもあります。
つまり、経営理念で通常考えるべき項目は以下の3点です。

1)会社の存在意義、社会観
当社がどのような目的で事業を行い、結果、顧客や地域社会、市場、国、世界などにどのような効果をもたらす、存在意義があるのか。
「社外に関するメッセージ」と捉えても良いでしょう。また、近年では、社会性に加え、地球環境への取り組みも重要なテーマとなっています。

2)経営姿勢、価値観や経済性
トップの経営姿勢。つまり、どのような価値観を持ち、どのような経営判断を行い、どのような成果をめざすのか。
「経営者自身に関するメッセージ」と捉えて良いでしょう。

3)行動指針、人生観や人間性
経営者や社員がどのような行動をすべきかの行動姿勢です。「社員に関するメッセージ」と捉えて良いでしょう。

■「社是・社訓」
「経営理念」のことを、昔の言葉では、「社是・社訓」と言いました。「社是」の「是」は、「正しいこと」の意味です。
つまり、「社是」とは「会社にとっての正しいこと」を意味します。一方、「社訓」の「訓」は、「訓示」の「訓」です。
つまり、「社訓」とは「(創業者や先代の経営者等から)経営者や社員に対して示す、守るべき教え・規範」のことです。
このように、日本の企業では、伝統的に、自らの守るべき組織的な規範を設けこの規範に従うことで、企業の維持、発展を支えて来たのです。
なお、このような、組織的な規範は、企業だけに限ったものではなく「家」には、「家訓」があり、「学校」には、「校訓」がありました。

■「ミッション・ステートメント」
「経営理念」に相当する英語は、「ミッション・ステートメント」と言われます。
「ミッション」とは、「指令や使命」のことを言います。(軍事で、指令のことを「ミッション」と言うのは有名ですね。)
「ステートメント」とは、「宣誓書・宣言書」のことを言います。
つまり、「ミッション・ステートメント」とは、「自らの使命を宣言すること」を言います。
「ミッション・ステートメント」の中に、特に「企業」や「経営」と言った言葉の意味は含まれていませんが、企業の「ミッションステートメント」が、「経営理念」になります。「家」には、「家訓」があり、「学校」には、「校訓」があったように、組織ごとに「ミッション・ステートメント」があります。
日本の「社是・社訓」が自らの戒め的な意味が中心であったのに対して、「ミッション・ステートメント」は、「自らの使命の宣言」であり、西洋の契約社会らしい考え方ですね。企業の「ミッション・ステートメント」は、社会に対して宣言するもの、社員に対して宣言するもの、自分自身に対して宣言するもの、そして、神に対して宣言するものと考えられます。

■「経営理念」の作り方
伝統的な「社是・社訓」的な考え方であろうと西洋的な「ミッション・ステートメント」的な考え方であろうと、「経営理念」は、外(顧客や社会)と内(社員)と自分自身に対する、メッセージであり、目標であり、約束であります。
これらの項目を日頃から意識して行動することで、社長の無意識の中にある「経営理念」を表現して行くことが大切です。
目標であり、約束である「経営理念」は、掲げておくだけのものではありません。
その、実現を目指して、具体化を行い、現実の行動に結びつくものでなければなりません。

(2)編集後記

今回は、「経営理念」の作り方と言う、テーマを取り上げてみました。
「経営理念」とは、どこからか持って来て、作るものではなく、「社長の思い」を内から表現するものです。
なお、本文中でも取り上げた「ミッション・ステートメント」は、組織の使命を宣言するだけのものではありません。
個人一人ひとりの「ミッション・ステートメント」も、あるはずです。
会社が「経営理念」を宣言することは、社員に対して、価値観を示すものでもあります、このとき、社員の「ミッション・ステートメント」とある程度一致することが、会社にとっても個人にとっても幸せなことでしょう。
これからの人事政策は、このような考え方に基づくべきだと思います。

最後になりましたが、皆様の、ビジネス、健康、生活が豊かなものとなりますことを祈っております。

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発行元  行政書士井藤事務所  井藤真生
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