起業、会社設立、事業計画書、契約書、社内規程、インターネット、法務、中小企業支援。愛知県、名古屋市、豊田市 井藤行政書士事務所

  基本ビジネスモデルを強化する7つの検討事項

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起業、開業、会社設立準備とビジネスモデル
第10号(2008/11/17
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こんにちは。行政書士の井藤です。 
ビジネスモデルとは、儲かる仕組み(うまく行く為の仕組み)のこと。
ビジネスモデル×実行=利益(成功)とも言います。
ビジネスモデル思考で、起業、開業、新規事業を成功させましょう!!
また、ビジネスモデル思考は、事業に限らず、
様々なプロジェクトや企画、自己実現に応用可能な考え方です。
ビジネスモデル思考で、物事を上手に成功させましょう。

◇第10号のメニューはこちらです
1)基本ビジネスモデルを強化する7つの検討事項
2)編集後記
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1)基本ビジネスモデルを強化する7つの検討事項

■基本ビジネスモデルと付加価値の源泉

前回は、基本ビジネスモデル、すなわち「なぜ(Why)、誰に(Whom)、何を(What)、どのように(How)届けるのか?」を
明確化したビジネスモデルが事業の核心となるものであること。
さらに、この基本ビジネスモデルの付加価値の源泉を意識することが重要であることを述べました。
つまり、ビジネスモデルの付加価値の源泉が「どの程度、新鮮で多くの水を継続的に生み出すことができるか」が、
ビジネスモデルの良し悪しを決める要因となるわけです。

同時に、「どんな素晴らしい源泉もいつか、水は濁り、水量は減り、やがて、枯渇してしまう」可能性があるように、 ビジネスモデルの付加価値の源泉も陳腐化し、ビジネスモデルを過去のモノにしてしまうときが来る可能性があることは知っておかなければなりません。
(枯れた泉にだけ固着する人にだけはなりたくないものですね?)

■基本ビジネスモデルを強化する7つの検討事項

今回は、基本ビジネスモデルをより確固とする為に考慮すべきである事項
すなわち、以下の7つの事項について述べます。

1)顧客はどのようなベネフィットを得ることができるか?
2)どのような方法で収益を得ることができるのか?
3)このビジネスモデルの目標(到達点)は、何なのか?
4)このビジネスモデルで、どの程度の利益が予想されるのか?
5)このビジネスモデルで、どの程度の早さで達成できるのか?
6)ビジネスモデル成立の為の前提条件およびリスク要因は?
7)このビジネスモデルの何が優れているのか?


■1)顧客はどのようなベネフィットを得ることができるか?

基本ビジネスモデルで顧客(Who)を明確化しました。
また、同時に、その顧客に何を(What)どのように(How)提供するかを明確化しました。

しかし、このビジネスモデルにより、顧客にとって、どんなベネフィット(利益、便益)が得られるかが明確になっていなければ、顧客は動きません。
さらに、顧客におけるベネフィットは出来る限り、具体的に、計数化できるものは計数化して、明確化することが大切です。

さらに、このベネフィットを本当に顧客が求めているかどうか検証することも、必要になるでしょう。
検証の仕方としては、統計データを調べたり、市場の専門家の意見を訊くのもひとつですが、
もうひとつは、実際に自身がターゲットとしている顧客の数人に訊いてみるのも良いでしょう。

■2)どのような方法で収益を得ることができるのか?

「基本ビジネスモデルの付加価値の源泉」とも通じるところですが、言わば「付加価値の源泉から、いかに実際に水を取り出すのですか?」
「その方法は?」と言う課題です。

基本ビジネスモデルを形造ったところで、収益を得る方法が明確となっている場合は、あえて、この項目を考慮する必要もないかも知れません。
しかし、得てしてアイデアは素晴らしい。需要もありそうだ。
しかし、それをどうやって具体的に金銭に換えるのか?が抜けているビジネスモデルもありますので、注意が必要です。

■3)このビジネスモデルの目標(到達点)は、何なのか?

基本ビジネスモデルと付加価値の源泉のところで述べましたが、どんなビジネスモデルも永遠とは言えません。
したがって、目標、到達点はどこなのか明確化しておくことも大切です。
何かの目標の為のビジネスモデルだったはずが、いつのまにかビジネスモデル自体が目標化している場合がありますので、注意が必要です。
当然、先のことですから、目標は明確には見えないかもしれません、しかしだからと言って、目標を決めなくて良いと言う理由にはなりません。
ある種の、時間(期限)とか、費用を目標にしても良いかも知れません。 (時間や費用が目標に達した時点で、○○すると言った目標)

■4)このビジネスモデルで、どの程度の利益が予想されるのか?

このビジネスモデルには、どの程度のコストを投入しなければならないか、結果、どの程度の収益が得られるのか。を見積ることです。
得てして、アイデアは良いのだが、どう考えても黒字にはならないビジネスモデルがあります。
黒字化できるビジネスモデルを実行すべきです。

■5)このビジネスモデルで、どの程度の早さで達成できるのか?

「もしこれが成功したら、こんなにもうかる」の話に、「いったいそれは、いつ達成できるのか?」の時間軸が抜けている場合があります。
時間軸を考えるとき、まず、ビジネスモデルが成立し正式に動き出すまでにどれだけかかるかの問題と、次に、 正式に動き出したときに、ビジネスモデルが1回転する(コストが収益に換わる時間)のにどれだけの時間がかかるかの 問題を考慮する必要があります。

■6)ビジネスモデル成立の為の前提条件およびリスク要因は?

リスク分析です。このビジネスモデルは、どんなときうまく行き、どんなときうまく行かないのかを冷静に分析すべきです。
さらに、それぞれの条件の可能性とリスクを回避する為の対策まで考慮することが大切です。
リスクを回避する方法を考えるときは、まず、センサーは何か(○○が△になったとき等、できれば数量化が好ましい)を考え、
そのセンサーがヒットしたときどうするのか?を考えるのが良いでしょう。

■7)このビジネスモデルの何が優れているのか?

なぜ、あなたは、あえてこのビジネスをするのか?
と言う問いに換えても良いかも知れません。
あるいは、ビジネスモデルの付加価値の源泉と関係があるかも知れません。

「要するにこのビジネスは、○○○○です。」 とシンプルに明確に自信を持って言えるビジネスモデルにしましょう。

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2)編集後記

今回は、基本ビジネスモデルに付加して、考慮すべき7項目について述べ ました。

これらの7項目は、基本ビジネスモデルを造った時点で既に充分考慮されている項目は、あえて、もう一度検討する必要はありません。

これらの7項目は、「何かが抜けていないか?」をチェックする為の項目と考えても良いかも知れません。

また、ビジネスモデルと言うと新規事業に限定して考える方もおられるかも知れませんが、
この考え方は、プロジェクトや固有の仕事の進め方や、あるいは個人のプライベートの行動計画にも利用可能です。

これからは、「ビジネスモデルの時代」とも言われています。
皆さん、いっしょに、「ビジネスモデル思考」を鍛え、付加価値の源泉を育てて行きましょう。

最後になりましたが、皆様の、ビジネス、健康、生活が豊かなものとなりますことを祈っております。

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発行元  行政書士井藤事務所  井藤真生
事務所e-mail    gyosei@fullstage.jp
事務所HP  http://www.itoh.fullstage.biz/
〒471-0063  愛知県豊田市京町3−111−1
※ご意見・ご感想等は gyosei@fullstage.jp  まで、お気軽にお寄せください。

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