下請法。対象となる取引。製造委託

下請法の対象となる取引(1)。 製造委託とは


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製造委託とは

下請の本来の言葉の意味は、「注文者(顧客)から、請負った者(請負人)が、さらに第三者に請け負わせること」を言います(最初の請負人を元請人、さらなる請負人を下請人と言います)。下請法が対象とする取引は、本来の下請の意味とは、若干異なっていることを理解しておくことが大切です。

下請法(下請代金支払遅延防止法)では、対象となる下請取引を 1)資本金区分と 2)取引内容(製造委託、修理委託、情報成果物作成委託、役務提供委託)から定めています。ここでは、その対象となる取引内容のひとつである製造委託に関して説明します。

製造委託とは、物品を販売し、または製造を請け負っている事業者が、規格、品質、形状、デザイン、ブランドなどを細かく指定して、他の事業者に物品の製造や加工などを委託することをいいます。ここでいう「物品」とは動産のことを意味しており、家屋などの建築物は対象に含まれません。

下請法の対象となる製造委託の4つのタイプ

下請法の対象となる製造委託には以下の4つのタイプがあります。
製造とは、原材料である物品に一定の工作を加えて、新たな物品を作り出すことを言います。
加工とは、原材料である物品に一定の工作を加えて、一定の価値を付加することを言います。
委託とは、 他人に物事を頼むことをいいます。
なお、法律行為を委託することを委任と言います。法律行為でない事務行為を委託することを準委任と言います。
請負とは、 請負人がある仕事を完成することを約束し、相手方(注文者)がその仕事の結果に対して報酬を与えることです。

(製造委託その1) 物品の販売を行っている事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合

物品の販売を業として行っている事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合です。
業として行っているとは、事業者が、ある行為を反復継続的に行っており、社会通念上、事業の遂行とみることができる場合を指します。

(製造委託その1の例)自動車メーカーや電機メーカー等が、部品の製造や部品の製造に必要な金型を部品メーカーや金型メーカーに委託する場合。
※1 自動車メーカーや電機メーカーは元請人ではありませんが、このような製造委託は、下請法の対象となる取引です
※2 金型は、自動車の部品ではありませんが、このような金型の製造委託は、下請法の対象となる取引です

(製造委託その2) 物品の製造を請け負っている事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合

物品の製造を業として行っている事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合です。
業として行っているとは、事業者が、ある行為を反復継続的に行っており、社会通念上、事業の遂行とみることができる場合を指します。

(製造委託その2の例)顧客から請負で専用機械を受注生産をしている機械メーカーが、その機械の部品の製造を部品メーカーに委託する場合。
※1 本来の下請の意味と一致する概念です。この場合、発注者(機械メーカー)が元請人、部品メーカーが下請人の関係になります

(製造委託その3) 物品の修理を行っている事業者が、その物品の修理に必要な部品又は原材料の製造を他の事業者に委託する場合

物品の修理を業として行っている事業者が、その物品の修理に必要な部品又は原材料の製造を他の事業者に委託する場合です。
他の事業者から修理を依頼された場合のほか、自社工場の機械等を自ら修理している場合も含まれます。
業として行っているとは、事業者が、ある行為を反復継続的に行っており、社会通念上、事業の遂行とみることができる場合を指します。

(製造委託その3の例)メーカーが販売した商品の修理用部品の製造を部品メーカーに委託する場合。
※1 本来の下請の意味とは一致しない概念ですが、このような製造委託も、下請法の対象となる取引です
※2 修理そのものを委託した場合は、製造委託ではなく、修理委託取引になります

(製造委託その4) 自社で使用・消費する物品を社内で製造している事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合

自社で使用・消費する物品を業として製造している事業者が、その物品や部品などの製造を他の事業者に委託する場合です。
業として行っているとは、事業者が、ある行為を反復継続的に行っており、社会通念上、事業の遂行とみることができる場合を指します。

(製造委託その3の例)自社で使う生産設備を自社で内作しているメーカーが、その設備や部品の製造をメーカーに委託する場合。
※1 本来の下請の意味とは一致しない概念ですが、このような製造委託も、下請法の対象となる取引です
※2 発注者が、業として製造をしていることが用件ですので、単に生産設備を発注しただけでは下請法の対象にはなりません


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